WebPilot 特集 - 座談会
特集 座談会(後編)
後編
−ところで、野村さん(アクロス)は、まさにホームページとケータイとの連動というところをビジネスとしておられるわけですが、自社のサイトは利活用できている状態にあるのでしょうか?
(野村)「利活用できている」と言い切れる状態は無いですね。 ウチも、サイトに設定するキーワードとの戦いです(笑)。 刻々と世の中は変わっていますので、その変化に対応したキーワードを設定しなければ陳腐化します。 ウチは営業マンが何人もいるわけではないので、その分、自社のホームページで、閲覧する人を惹きつけないといけませんから、そういう意味でホームページにかけるリソースは小さくないです。 それと、閲覧者とキーワードとを結びつける分析にも力を入れています。 どういった人が、どういうキーワードで、どのページを見ているのか、いわゆる『SEO対策』と呼ばれているジャンルですが、そういった分析をしながら、ホームページをチューニングしています。
−野村さんの場合は、全国区での事業展開ですが、地域の中小企業は、地域に限定してもイイと考えておられる経営者も少なくないと思うのです。 そういった「地域」の閉じた世界でホームページを最大限に生かす方法というのは確立されているものなのでしょうか?
(細野)確かに2通りがあるんでしょうね。 やみくもに大勢の人に見てもらう必要が無い、しかるべき人に閲覧してもらえば良い、という考え方が一つ。 それと、とにかく大勢の人に見てもらいたい、という考え方と。
(野村)しかるべき人に見てもらうための有効な手段というのは、現時点では無いと思いますね。 せいぜい地域キーワードを設定するか、いわゆる地域のポータルサイトのようなところを利用するか・・・。
ー中小企業の方々で、まだホームページを持っていない方も少なくないと思います。 ホームページは必要だと思う、あるいは、ホームページはもっていた方がイイ、と考えておられるところも多いと思うのですが、まだ自社サイトを持っていないのは何故だと思いますか?
(野村)ひと言で言うと、何となく敷居が高いんでしょうか。
(安陵)ホームページを立ち上げようと思って、制作代行業者から見積もりをとったら、思った以上に高かったとか(笑)。
(野村)WebPilotなどを利用して、例えば、ラーメンを食べたという日記感覚の話題を『社長のつぶやきページ』とかブログで発信するよなところから気軽に始めればイイと思います。 そういった情報発信でも、見てくれる人は必ずいますよ。 ですから、効果は必ずあると思います。 そして、もっと見てもらいたい、ここの部分を見てもらいたい、という具合になると利活用が進むんですけどね。
(細野)ちなみに、ウチ(アイオーデータ)のホームページは、まだまだというレベルです。(笑) 担当の話しによれば、SEO対策も含めて工夫すれば、もっと売上げをのばすことができる余地がある。 だったら、すぐにでも対策してもらいたいところですが(笑)。 それなりの対策をしようとすると、それなりの費用がかかる。 これは、いくつか試してみましたが、費用をかけて手を打つと確かに売れるんです。 何故かというと、いくつも理由がありますが、例えば「アイオー」の名前を知らない人もいますから、そういう人にアプローチすれば、それはそれなりに売れるわけです。
(細野)おそらく、「メモリ」とか「ハードディスク」というようなキーワードも大切だと思いますが、そういうキーワードを使わない人もいるんじゃないでしょうかね。 そういう人にアプローチできるような工夫が必要なんでしょうね。
(桝田)「メモリ(周辺機器)」という言葉を知らない人も、ボクのまわりにはいますよ。 「メモリって何?」って聞く人もまだいるんですよね。
(細野)(情報を)探している人が探せるキーワードを見つけることが大事なんですね。
−安陵さんのところでは、ホームページの制作代行を請け負っておられるわけですが、プロとして、どういったホームページが良いページだと言えるのでしょうか?
(安陵)難しい質問ですねぇ・・。 制作会社に委託して、とにかく費用をおしみなくつぎ込めば、それなりに良いサイトができるんでしょうけど。 ウチのホームページ自身が良いサイトだと思っていないし(笑)。 見直したいところがあるんですけど、「やらなくっちゃ(見直さなくっちゃ)」と思いつつ。 (笑)
(濱田)費用対効果という面では、確かに、一概に良い、悪いを判断するのは難しいんですね。
(安陵)そうなんです。 私は大阪人なんですが、大阪の人は、とにかくTOPページに力を入れる傾向があります。 そこで(TOPページで)「ん?!」とか「おぉ!」と気を引けるようなページであることが第一ですね。
(竹岡)そうそう。 (笑) (編集注:竹岡様のご実家は大阪にあります)
(安陵)そこで気を引かないと、閲覧者は、他のサイトに逃げちゃいますから。
(安陵)見る人というか立場によっても良し悪しが変わってきますよ。 同じホームページでも、経営者が閲覧するときに見る内容と、現場の担当者が閲覧する時に見る内容は違いますしね。
(安陵)それと、閲覧者がサイトに訪れる時は、何らかの情報を求めているんだと思います。 そういう意味で、閲覧者が欲しがる情報にたどり着きやすくする工夫が大切ですね。 ちなみに、WebPilotの専用ホームページには『導入事例』のページがありますが、最初、私は見つけられませんでした。 (笑)
−すみません、見直します。 (笑) 「鮮度」という観点ではいかがでしょうか?
(安陵)もちろん、鮮度は大切です。 旬な情報、タイムリーな情報であることは重要です。 最近、ブログが普及したせいか、ホームページの中に『社長ブログ』とか『スタッフブログ』を設けているところが増えていますが、ホームページに新製品を掲載した時よりも、ブログの方が見られていたりします。 (笑) そういったブログなどの中でトピックとか、お買い得情報などを交えてホームページに誘導するような情報の発信の仕方などもイイですね。
(安陵)それから、ウチは、WebPilotの動画マニュアルを作ってウチのホームページに貼り付けてあるんですが、勝手にどこかのページでも貼り付けられていたりします。 もう、ありがたいですねぇ。 (笑) 動画の威力は馬鹿にできませんよ。 しかし、貼り付けてある動画の源流を辿ってくる人がいますので、その際に、しっかりとしたホームページが無かったら話しになりませんよね。 ですので、しっかりとしたホームページを持って、そこからブログなり動画なり、手を変え品を変え(笑)情報を発信して、いろいろな角度から見てもらえるようにすると良いんじゃないでしょうか。
(濱田)私は、コールセンターも見ているんですが、お客様からお叱りを頂くことが多くて・・、とてもブログには書けないなぁ。 (笑)
−ところで、ホームページのメンテナンスに困っている人って少なくないように思えるのですが、みなさんはどう思われますか?
(安陵)潜在的に、自分でメンテナンスをしたい、と思っている人は多いと思いますよ。
(桝田)そうですよね。 ボクの運営している『パソコンお困りごと』のページで、ホームページに関するお困りごとも受けられるようにしようと思っています。 WebPilotで解決できることも結構ありそうですし。
−是非、WebPilotを宣伝して下さい! (笑)
(小堀)学校なんかでも、潜在的には、そう思っている先生もいらっしゃいますね。 でも、先生方は忙しいですから、とてもメンテナンスどころじゃないんです。 もっともボクも潜在していた一人でしたから(笑)、WebPilotを使ってBBS協会(ブロードバンドスクール協会)のホームページを自分達でメンテナンスする体制に切り替えるんですけどね。
(細野)観光旅行などにおいても、インターネットで調べて旅行する人が増えていますよね。 大半の人が知らないようなこともインターネットだと調べられますから。 そういった「知っている人しか知らない」ようなマイナーな情報かもしれませんけど、そういった情報を求めている人もいるわけです。 ですから、そういった情報を掲載しておかないと、その情報を求めているような人に対してPRできない時代ですよね。 ということは、とにかく小さいことでも掲載して検索に引っかかるようにしておかないと選別のテーブルにも載らない、ということになりますね。
(細野)最後に、WebPilotのようなサービスはいろいろとありますが、私は、アイオーなりの味付けをしながら良いサービスになるといいな、と思っています。 というのは、まだまだホームページを利活用できている人は当社も含め多くないわけですし、あるいは、これからホームページを立ち上げる方もたくさん居られると思うんです。 私は、WebPilotを、そういった方々と一緒に、そういった方々にとって都合の良いサービスにしていきたいんです。 WebPilotはASP型のサービスですから、利用者が、いちいちバージョンアップの作業をする必要がありません。 利用者の声を聞きながら、そういった声を吸収しつつ進化するといいと思うんですよね。
(濱田)いろいろと勉強になりました。 WebPilotは、まだまだ進化できることを再認識しましたので、今後とも、是非、みなさんのお力添えを頂きながら頑張りたいと思います。 本日は、どうもありがとうございました。
(編集後記)今回、7法人の方々に、アイオーデータ機器本社(石川県金沢市)にお集まり頂きました。 それぞれ、おひとりずつだけでも、たっぷりと2時間くらいは、いろいろとお話しをお聞きすることができそうなところを凝縮してしまったのが残念です。 お集まり頂いた方には、お忙しい中、2時間ほど楽しく座談させて頂き、この場をお借りしてお礼申し上げます。 ありがとうございました。 (おつ記)
【参考URL】
株式会社パステルラボ http://www.pastellabo.co.jp/