アート書家 山本春光
導入企業
■アート書家
山本春光 様
白い紙に墨を使ってデザインする「書」の奥深さに引き込まれ、自分なりに表現した作品を、より多くの人に紹介するためにホームページを開設されました。
●山本さんのご自身のことについて教えて下さい

私は、横浜に住んでいるんですけども、今日は、ヨガとプールをやって、それからココ(東京・木場)に来ました。
−とても普通には思えませんが・・・、アート書の道に向かったきっかけなどを教えていただけますか。
40(歳)の手習いで書道をはじめました。 ですから20年以上やっていますかしら、笑。
文字を書いているうちに、文字の持つ世界の深さにどんどんのめり込みました。
それが、次第に自分流に表現したいと思いはじめて、色を付けてみたり、笑。
2006年に鎌倉、2008年にニューヨークで個展を開きました。 2012年にも鎌倉で個展を開いたんですが、その頃から「書」と「木」をコラボレーションさせるようになったんです。
●木を切ったり削ったりと大変だと思うのですが、協力者がおられるのでしょうか?
全て一人です。
まずは紙に「書」を書きます。 この「書」の段階が一番大切なところですね。
それを、木に反映して、木を切って削ってヤスリをかけて、磨いて仕上げて、それをアクリルに貼り付けて額におさめます。 全て私がやっています。
よく、木の制作の部分は、誰かに協力してもらっているように思われているのですが、自分で試行錯誤しながら今に至ってるんです、笑。

実は、私、乳がんで、手術を終えた2011年は抗がん治療の真っ最中。
その年に(東北)大震災がありましたけど、その時、夫が言うんですね。「朝、目が覚めない時が来ても後悔しないように、覚悟を決めて充実した1日1日を生きよう。 そのためには、やりたい事をやっておこうよ」と。
夫は深い思いで、そういったことを考えていたんでしょうけど、私は「なら、電動糸のこぎりを買おう!」と決心しました、笑。
それから、木彫りの書へのチャレンジを始めることができたんです。
私の中では、木彫り書の創作イメージは出来上がっていましたが、ネットでもいろいろと検索しましたよ。 どういう木を使えばよいのか、何を使って仕上げればよいのかなどなど。
そういった情報を使いながら自己流の模索ですね。
●なるほど・・、深い話しですねぇ。 ホームページをもたれたきっかけは何だったんでしょうか?
実は、ニューヨークで個展を開いたときにアドバイスしてくれた人がいたんです。
通訳を介してのお話しだったんですが、「ホームページはあるのか?」 「ホームページは持っておいた方がいいよ」と。
で、当時、さっそくホームページを持つことについて調べてみたんですが、何十万円もするようだったので見送っていたんです。 以来、気にはなっていたんですがね、笑。

今年、ある方から安価に作る方法があることを教えて頂いたというか、提案して頂けたというか。 しかも動画も利用できるということでしたから、すぐに開設に向けて話しを進めました。
本当は、自分でイチから作ろうと思っていたんですけど、それはチョッと難しかったので、最初の立ち上げまではお願いすることにしました。 それは、正解でしたね、笑。
とってもイイ感じに作って頂けて満足しています。
●メンテナンスは、ご自分でやっていこうとお考えなんですね?
はい、もちろんです。
作品の追加とか、お客様の声とか、そういったことは、その都度、打ち合わせをしたりするのも大変ですから、自分で、チャッチャッと(メンテナンス作業を)やりたいです。
その方が、費用もかかりませんでしょ? 笑。
●ホームページには、どういったことを期待していますか?
そうですねぇ・・。 たくさんの人に、作品を見てもらいたい、ということかなぁ。 ホームページがあるということは信頼にもつながりますし、結果的に作品が売れればうれしいのですが、「売る」という目的とは少し違いますね。 いろいろな人と楽しくかかわって生きていたいと思います。 また、書というか文字を楽しみたいと思っているんです。 そういったことをたくさんの人に知ってもらって、そんな人たちとかかわって生きられると幸せだと思っています。
購入とか注文のことについてのお問い合わせを頂くことがありますので、今できたこのホームページとは別のホームページを用意して、そういったことは、そちらの方に任せていこうと思っています。
編集後記
取材させて頂きながら、とっても明るくて前向きな「力」を頂けたように思います。 facebookなども使って情報を発信しながらアクティブな毎日を送っておられるようです。 最近は、Tシャツへの書を依頼されることもあるとか。 「書」を通じて元気になる人が増えるといいですね。 (2013年 7月 乙記)